Mikanのボランティア体験記「ラグビーワールドカップ」

My Life with English

Mikan

昨年日本を最も元気づけてくれたのが、ラグビーワールドカップでした。開催前にエイトリアムの戸を叩いたのがMikanさん。聞けばボランティアとして大会に関わるとか。大会中は毎回レッスンに楽しい話を届けて下さいました。得意の英語でフットワーク軽く、ボランティア活動に余念のないMikanさんの「ラグビーワールドカップ体験記」です。

ラグビーワールドカップがやってくる!

私はラグビーワールドカップのボランティア活動場所として釜石の鵜住居復興スタジアムを選びました。大会の約一年前から、事前研修で数回釜石に足を運びましたが、まずそこで目にしたのが1年前から地元開催に沸く町の「静かな賑わい」でした。あちこちに貼られたポスター、スタジアム完成前から開催される様々な事前イベント、関連グッズの販売など。都会に比べると普段あまり変化のない街ならではの静かな興奮と歓迎の空気が、街の様子から感じられました。

ラグビー本部で飛び交うイギリス英語! これがエイトリアムとの出会いに。

老若男女問わずラグビーに詳しい方が多いことにも驚きました。新日鉄釜石(現:釜石シーウェイブス)の黄金期、1980年代からラグビーに触れる機会が多かったのでしょう。素敵なロマンスグレイのお年寄りもラガーシャツを着てパブリックビューイングを見に来ています。ラグビー知識が豊富な方が多い様子に、私は慌ててルールの勉強を始めました。それに加えてアメリカ英語で教育を受けていた私は、ワールドラグビー本部スタッフの方々のイギリス英語がうまく聞き取れず、「私はVIP担当、イギリス英語に耳慣れしなければ、当日とんでもない失敗をしてしまうかも❗」。大慌て! 焦ったこの思いが、貴重なエイトリアムとの出会いにつながりました。

釜石市がラグビー一色に沸く。

事前研修では、出来上がったばかりの釜石市鵜住居復興スタジアム内部も見学することができました。観客の収容人数は少ないものの、グラウンドの芝は上質で水はけもよく、耐久性にも優れ、非常時の高台への避難路もしっかりと作られていました。穏やかな漁港と静かな山々に囲まれ、観客席からの眺めも抜群です。そして何より、規模が小さいゆえに、選手を間近に、見ることができます。VIPルームでは南部鉄器や日本酒、塗り物など、岩手県の名産品の数々が紹介されていました。

9/22日のウルグアイ対フィジー戦はお天気にも恵まれ、朝早くから多くの方が観戦に訪れました。半年以上前から「流行りの翻訳機を買おうかしら?VIPさんに対して失礼があっては申し訳ないから、やはりボランティアは辞退した方がいいかしら?」と長いこと心配ばかりしていた私でしたが、そんな心配は全く無用、スポーツ観戦に来られた要人の方々は皆さん気さくで、つたない英語、ほんの少しのスペイン語でも、笑顔で応えてくださり、スムーズに、そしてあっという間に、受付チェックインや、会場への案内などの任務は終了。最後は観戦に訪れた多くの皆さんとハイタッチをしてお別れ。暗くなるまで興奮収まらぬ様子で、町全体がラグビー一色に沸いた1日でした。残念ながら10月12日のカナダ対ナミビア戦は台風のため中止になってしまいましたが、晴れた翌日は釜石シーウェイブスの選手やそのご家族が、朝早くから町の浸水した場所の清掃活動をしていました。その後カナダチームの選手も協力して下さったことは大きく報道され、皆さんもご存知だと思います。

日本語教師の私が身をもって体感したスポーツの力。

普段は、日本語教師及び語学ボランティアとして、日本語を教えたり、学習者の東京での生活の相談に応じたりするのが私の主な活動ですが、同時に「日本語と学習者の母国語、両国の習慣の違い」について説明したり理解を求めたりすることも大事な任務です。しかし今回初めてスポーツの世界大会のボランティアに参加してみて改めて気づいたことがありました。それは「スポーツは言葉や文化の違いを越えて、人と人を結びつけるものである」ということです。よく耳にする言葉ですが、今回それを身をもって体感した気がします。私はどちらかというと、仕事柄、いつも違いばかりを意識していたのでしょう。「翻訳機なんかいらない、多少の、言葉の間違いも笑って許してもらえる。ただ純粋にラグビー観戦を楽しむ」この共通意識があれば、温かい家庭的な雰囲気を作ることができ、会話も弾むことに気づき、肩の荷が下りた感じで、後半はリラックスして活動できました。

とはいえ、今回「イギリス英語に耳慣れしなければ!」と焦った気持ちがエイトリアムとの大切出会いにもつながったことは貴重でした。昨年6月に入会したばかりの私でしたが、大会期間中には教室での「パブリックビューイング」にもお邪魔させていただき、楽しいひとときを過ごさせていただきました。この年齢だと一人で吉祥寺のスポーツバーに行くことは恥ずかしくて到底できませんが、「即席エイトリアム.スポーツバー」で、その雰囲気を味わえたような気がします。

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